書類選考に落ちてつらい。現役人事が解説します

転職コラム

じゅりです。採用担当やっています。

この記事では月100件の書類を見てきた経験から、
落ちやすい書類の特徴や、企業が書類選考で重視しているポイントを解説します。

書類選考で落ちる理由

企業が求める人物像と異なる

書類選考で落ちてしまう一番多くの理由がこちら。

“企業が求める人物像と異なる”です。

例えば、こんな感じ。

  • 3年以上の実務経験を求めているが、2年しか経験がない
  • 新規開拓の営業を求めているが、既存顧客の経験しかない
  • 企業側はリーダー経験を求めており、経験はあるが、規模が違いすぎる
  • 企業が求める人物像については、募集要項に書かれていることが多いです。

    必須条件などの項目は、応募前に確認をしておきましょう。

    応募理由がわからない・志望動機が書いていない

    書類選考では「なぜ応募したいと思ったのか」を見られることが多いです。

    極端な一例ですが【現在は営業職として働いているのに、ITエンジニアに応募している】といった場合。

    企業側はこんな疑問を抱きます。

    ・営業職なのに、どうしてITエンジニアに応募してきたのか

    ・(IT企業はたくさんあるが)なぜ弊社なのか

    ここに、応募した理由が書いてあったらどうでしょうか。

  • 現職では営業職として働いていますが、顧客管理システムに触れる機会があり、ITエンジニアに興味を持ちました。
  • 現在はITスクールに通い、勉強をしています。
  • 貴社では未経験からご活躍されている社員が多いと伺い、応募しました。
  • 業界が異なる場合や、異業種へ転職をする場合は特に、書類選考で落ちる確率がアップします。

    志望動機の記載は必須ではないことが多いですが「応募したいと思った理由」を伝えられるチャンスです。

    面倒ですが、企業ごとに書くことで熱意は伝わりますよ。

    転職回数が多い・短期離職をしている

    今は終身雇用の時代ではありません。

    昔と比べると、転職は当たり前の時代に変わってきていますが、古い体制・考えの企業は相変わらず多いです。

    とくに、こんなケースに当てはまる場合は注意です。

  • 2年未満で転職活動をしている
  • 短期離職を繰り返している
  • じゅり
    じゅり

    応募者が多い会社だと比較される数も多くなります。
    短期離職や転職回数が多い人は、それだけで落とされやすくなるんです…

    短期で転職を検討する場合は、転職しようと思った理由について、記載するようにしてください。

    理由次第で、通過になることもあります。

    記入することで、選考担当者にも伝わりますよ。

    履歴書に写真がない・適していない

    意外かもしれませんが、中途採用においても写真の有無が重要だったりします。

    ベンチャー企業や中小企業では、そこまで最重視はされませんが、

    書類応募数が多い大手企業となると、話は別です。

    じゅり
    じゅり

    営業職や人事関連の職種の場合、”どんな雰囲気の人物なのか”を写真から判断されています

    以前、履歴書の写真に、自宅クローゼットの前での自撮り写真をアップしている人がいましたが、

    書類選考の評価で 「企業に応募する写真としては相応しくない」と、指摘されていました。

    応募用紙に「写真必須」の記載がある場合は、適当な写真はアップしないよう気をつけましょう。

    書き方が統一されていない

    書き方に統一性がなかったり、不備があったりすると、マイナスポイントになります。

    代表的なのはこんなところ。

  • 最初は「ですます調」だったのに、ところどころ「である調」になっている
  • 途中からフォントが変わってる
  • 表や枠が統一されていない、分かりづらい
  • 相手に分かりやすい書類を作るよう、心がけましょう。

    じゅり
    じゅり

    ”印刷した時にどのように見えるのか”も考えて書類作成されていると、より良くなりますよ

    書類選考担当者が見ているポイント

    ここからは、書類選考担当者が選考でみているポイントについて、ご紹介します。

    求めている業務経験があるか

    書類選考で一番みられている箇所は、”企業が求めている業務経験があるか”

    例えば、企業は(実務経験3年以上)を求めているのに、2年ほどしかない場合、

    よっぽどのことがない限り、書類選考通過は難しいです。

    求める経験などは、応募要項に書いてありますので、確認してから応募するようにしましょう。

    実務経験3年ないけど、すごく興味がある仕事なんだよなぁ

    じゅり
    じゅり

    その企業が出している他の求人を確認すると、マッチするものがあるかもしれません

    企業側も複数求人を出していることが多いです。

    応募資格に満たない場合は、その企業が出している他の求人を探してみましょう。

    第二新卒向けや、未経験歓迎の求人があるかもしれません。

    長期的に働いてくれるか

    教育や採用にコストがかかるため、良い人材には長期的にいてほしいのが、企業側の本音。

    そのため、こんなポイントが確認されています。

  • 2年未満での転職や、短期離職がないか
  • キャリアに一貫性があるか
  • キャリアに一貫性、とは…

    例えばこんな場合、どちらが書類通過しそうでしょうか。

  • 営業職→ITエンジニア→事務職への転職希望
  • 営業職(既存顧客)→営業職(新規開拓)への転職希望
  • 長期的に働くにあたり、応募者がどんなキャリアを考えているのか】も重視されています。

    もし異業種への転職を考えている場合は、その理由について記載してください。

    また、2年未満で転職をした経験がある場合や、短期離職がある場合も、転職理由について記載するようにしましょう。

    書類に不備がなく書かれているか、統一性があるか

    企業に提出する資料は、成果物だと思ってください。

    不備がないよう作成するのはもちろんですが、

    例えば、こんなミスはしていませんでしょうか…?

    離職理由は「やりがいがある仕事をしたい」なのに、経験した職務内容に「やりがいを感じた」って記載があるな…。

    書いている内容に矛盾はありませんでしょうか。

    書類作成がある仕事や、エンジニアなどロジカルさが大切な職業につく場合、

    統一性が感じられない・わかりづらい書類はマイナスイメージを与えることになります。

    作成した書類は、応募時には必ず確認し、アップデートするよう心がけてください。

    書類選考で通過しやすくなるポイント

    今までのキャリアを整理する

    手当たり次第、企業に応募をするのではなく、まずはご自身のキャリアの棚卸しをすることが大切です。

    今までやってきた業務、内容について、振り返ってみましょう。

    棚卸しやすい項目はこの辺りです。

  • どの会社に所属していたか、部署名や役職は何か
  • どんな仕事を担当していたか(詳細も書けるとより良いです)
  • その仕事を対応した期間
  • 仕事をする上で意識したこと、頑張ったこと
  • 得られたスキルや経験
  • 残した実績
  • こちらの項目は、職務経歴書へ記入ができますし、後の面接でも必ず話題にあがります。

    自己分析の一環として、振り返ってみることをオススメします。

    じゅり
    じゅり

    改めて振り返ると(そういえばこんな経験もしたなぁ)というのが出てきますよね

    企業研究をする

    応募したい企業が見つかったら、その企業を研究をしてみましょう。

    自分がやりたいことが達成できるか、社風があっているかは重要です。

    最低限、この辺りの情報は確認しておくようにしましょう。

  • 会社の社風
  • 自分の目標・やりたいことが達成できるか
  • 会社の動向、実績
  • 会社の将来のビジョン
  • 同業他社との比較
  • また、採用ページでは応募資格や求める人物像が記載されています。

    企業の応募資格に合致しているか、必ず確認するようにしましょう。

  • 応募資格(必須):社会人経験2年以上、要普通自動車免許
  • 応募資格(歓迎):販売・サービス・営業の経験者
  • 求める人物像:主体性を持って周りを巻き込んでいける人
  • じゅり
    じゅり

    採用サイトの情報は特に読み込んでおきましょう。
    応募資格すらない場合、書類選考で落ちる確率が上がります。

    経験・キャリアを具体的に記載する

    職務経歴書では、今までやってきた経験・キャリアをより具体的に記載することが必須です。

    書類を見れば、今までの仕事経験が全てわかる。

    このレベルにまでもっていくことが大切です。

    じゅり
    じゅり

    応募書類からは書類作成の能力なども評価されています

    職務経歴書では「活かせる経験」を記入する箇所があります。

    今までやってきた経験・キャリアを具体的に記載できたら、応募先企業が求めている採用要件ともリンクできると良いですね。


    応募先企業が求めている人物像:主体性を持って周りを巻き込んでいける人

    【主体性を持って周りを巻き込む力】
    市場調査をし、担当エリア外で集客が見込めそうと判明し、上司や他部門の営業担当と調査・同行を重ねることで、新規顧客の獲得を成功することができました。
    顧客のニーズにあう提案を行うことができ、信頼を得ることもできたと考えています。

    まとめ :書類選考は落ちやすい。だからこそ対策を!

    書類選考の通過率は何パーセントか、ご存知でしょうか。

    もちろん企業によりけりではありますが、一般的には30%〜50%くらいと言われています。

    つまり、書類選考では多くの人が落ちています。

    じゅり
    じゅり

    書類選考で落ちてしまっても、お気になさらないでください

    書類選考は、対策次第では通過率が上がります。

    ここで紹介した対策が、少しでも参考になれば幸いです。

    最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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